わかさのOshi-log(おしログ)
やりたいことができなくなる「アイフレイル」にご用心!

「アイフレイル」という言葉を聞いたことがありますか?
アイフレイルとは、加齢に伴い目の機能が徐々に衰え、日常生活に影響を及ぼすリスクが高まる状態を指します。「フレイル(虚弱)」という言葉と同様に、アイフレイルも早期の対策が重要とされています。
まだ大丈夫!ではなく、早めの対策をしましょう。
アイフレイルは気づきにくい

アイフレイルの初期段階では、自覚症状が少ないため見過ごされがちですが、放置すると視力低下や眼病の進行を招き、生活の質(QOL)の低下につながります。目の健康を守ることは、全身の健康を維持するためにも重要なのです。
まずはセルフチェックしてみましょう。
<アイフレイルチェックリスト>
以下の項目に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
2つ以上該当する場合は、眼科での相談をおすすめします。
□ 目が疲れやすくなった
□ 夕方になると見にくくなることが増えた
□ 新聞や本を長時間見ることが少なくなった
□ 食事の時にテーブルを汚すことがたまにある
□ 眼鏡をかけてもよく見えないと感じることが多くなった
□ まぶしく感じやすくなった
□ はっきり見えない時にまばたきをすることが増えた
□ まっすぐの線が波打って見えることがある
□ 段差や階段が危ないと感じたことがある
□ 信号や道路標識を見落としそうになったことがある
アイフレイルがもたらすリスク

アイフレイルは単に視力が低下するだけではありません。目の機能が衰えることで、さまざまな健康リスクが高まります。
1. 認知症のリスク
視覚は脳の働きと深く関係しています。視力が低下すると、脳が受け取る情報量が減少し、認知機能の低下を招きやすくなります。特に、加齢黄斑変性や白内障などの目の病気を持つ人は、認知症を発症するリスクが高いことが研究で示されています。
2. 心筋梗塞のリスク
目の血管は全身の血管と密接に関連しています。糖尿病や高血圧が原因で目の血管に異常が生じると、動脈硬化が進行しやすくなり、心筋梗塞のリスクが高まります。特に糖尿病網膜症を放置すると、心血管疾患を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
3. 転倒のリスク
視力が低下すると、段差や障害物を認識しづらくなり、転倒のリスクが高まります。特に高齢者は骨折を伴いやすく、寝たきりの原因になることもあります。白内障や緑内障を適切に治療することで、転倒事故を防ぐことができます。
4. 失明のリスク
アイフレイルが進行すると、最悪の場合、失明に至ることがあります。加齢黄斑変性や緑内障は、初期段階では自覚症状が少なく、発見が遅れることが多いです。しかし、適切な治療を行えば進行を遅らせることが可能なため、定期的な眼科検診が重要です。
5. うつのリスク目の健康が損なわれると、外出を避けるようになり、社会との関わりが減少することで孤独感やストレスが増します。これが長期間続くと、うつ病のリスクが高まることが分かっています。視覚の低下を補う適切な対策を取ることで、精神的な健康も守ることができます。
目の健康を維持するためにできること
アイフレイルを防ぐためには、日頃の生活習慣が大きな役割を果たします。以下のポイントを意識し、目の健康を守りましょう。
1.バランスの取れた食事
・ほうれん草、ケールなどの緑黄色野菜:ルテイン・ゼアキサンチン
・レバー、にんじんなど:ビタミンA
・果実、ナッツ類など: ビタミンC・ビタミンE ・アントシアニン
・青魚など: DHA・EPA、アスタキサンチン
2.適度な運動
適度な運動は血流を促進し、目の血管の健康維持に役立ちます。特にウォーキングやストレッチは、全身の血流を改善し、眼精疲労の予防につながります。
3.目を酷使しない
現代社会では、スマートフォンやパソコンの使用が増え、目の酷使が問題になっています。以下のポイントを守ることで、目の負担を軽減できます。
・1時間に1回は休憩を取る
・20分ごとに20フィート(6m先を見る)先を20秒見る
・姿勢に気をつけてモニター画面との距離を適切に保つ(30~40cm)
・ブルーライトカットのメガネやフィルターを活用する
4.定期的な眼科検診
目の病気は早期発見が鍵です。40歳を過ぎたら、年に1回は眼科で検診を受けることをおすすめします。特に家族に緑内障や加齢黄斑変性の既往歴がある場合は、早めのチェックが重要です。
5.良質な睡眠
睡眠不足は眼精疲労を引き起こし、目の健康を損ないます。1日7~8時間の質の良い睡眠を確保し、目を休めることを意識しましょう。
目の健康を守ることは、人生の質を高めることにもつながります。今日からできることを実践し、アイフレイルを予防していきましょう!