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メノコトトーク_西陣爪掻本綴織 伝統工芸士 平野 喜久夫さん

ごく細い糸を使い、微妙な色の違いを見分けることも必要
繊細な作品作りにはひとみケアが欠かせません

「技術だけでは限界がある。感性を入れることで作品に奥行きが出ると思います」と平野さん


西陣爪掻本綴織 伝統工芸士 平野 喜久夫さん(80代)

京都西陣綴織の機屋の父に師事し、3代目を継ぎました。綴織は、柄を表現する緯糸(横糸)を手作業で織り込み、「ボカシ」という綴織伝統のグラデーションの技法を用いて、絵画のように美しく表現できるのが特徴です。色・形ともに職人の感性と技に委ねられた作品は唯一無二。私の技法では、綴織の絹糸に細い西陣織の絹糸を混ぜて織り込むことで色の深みを出し、平面の織物に立体感を出すことができます。ごく細い糸を使う細かい作品作りは注視の連続。微妙な色の違いもしっかり見分けなければなりません。そんな私のひとみケアは、疲れ目用の目薬を使うことと『ブルーベリーアイ』を飲むこと。毎食後に毎日、15年以上飲み続けています。今も仕事はメガネなしでもこなすことができるんですよ。最近は、仏像を図案化して時代を経た質感などを表現することに取り組んでいます。長く続けられるよう、これからもひとみを大事にしたいですね。

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