わかさのOshi-log(おしログ)
フィンランド視察日記 3:夏のロヴァニエミとヘルシンキで見つけた「暮らしのかたち」
こんにちは!きむです٩( 'ω' )و
今回は、夏に訪れたロヴァニエミ市内とヘルシンキで感じた、フィンランドの「夏の暮らし」についてご紹介します。
冬のイメージが強いフィンランドですが、夏はまた別の顔を見せてくれました。
ロヴァニエミ市内の夏の街歩き
サンタクロース村の後に、ロヴァニエミの市内を歩いていると、街のあちこちで道路の舗装工事や建物の改修工事が行われている様子に出会いました。
空港や図書館なども工事中...入ってみることもできず残念な気持ちになりました。( ; ; )
その数の多さに初めは驚いたのですが、聞いてみるとこれには明確な理由があるそうです。
夏は唯一「作業ができる貴重な時期」
フィンランドの冬は長くて寒く、気温はマイナス20℃以下になることも珍しくありません。
さらに、地面は凍り、雪に覆われてしまうため、道路工事・建設作業・外壁の塗装など、屋外の工事はほとんど不可能になります。
一方、6月〜8月の夏は日照時間が長く、気温も10〜25℃程度と過ごしやすいため、建設・修繕・清掃・インフラ点検など、1年分の作業を一気に進める「勝負の季節」となります。
そのため、図書館・公園・道路・駅など、公共施設の改修が集中し、市内のあちこちで足場や重機を見るのが、フィンランドの"夏の風物詩"でもあります。
特に印象に残ったのが、「移動図書館」。
夏は工事シーズンでもあり、図書館も一部閉鎖中でした。
そのため、図書館の代わりに移動図書館が設置されていて、誰でも自由に本を借りたり、読んだりできるようになっているんです!


上から1.工事中の図書館 /2.移動図書館の前で本を読んでいるフィンランドの方
移動図書館の前にはテーブルや椅子が置かれ、のんびりと本を読んでいました。
とても静かで、風と木漏れ日が気持ちよく、これぞ「北欧の夏の知性」といった雰囲気でした。
さらに驚いたのが、湖の岸辺でカーペットを洗っている人たち。
夏の間に家のカーペットを丸洗いして干すのは、フィンランドの風物詩のひとつだそうです。
湖の近くには公共の絨毯洗い場があり、カーペットを洗える広い洗濯スペースとローラー式の脱水機、その横には干し台がありました。
良い天気で、家族が集まり、両親はカーペットを洗って、横では子供が水遊びをしている様子が微笑ましくてとても生活感がありました。


上から1.カーペットを洗う様子 /2.洗ったカーペットを干している様子
ヘルシンキで感じた「読書する国」の姿
ヘルシンキ中央図書館Oodi中央図書館

ヘルシンキに到着して、最初に向かったのがOodi(オーディ)中央図書館。
近未来的な外観とは裏腹に、中に入るとそこには、静かで、心地よく、人にやさしい空間が広がっていました。



上から1,2.図書館の内部/3開放的な読書スペースの様子
驚いたのは、本を読んでいる人の年齢層の幅広さ。
子どもから高齢者まで、当たり前のように本に触れている姿があちらこちらに。
図書館というより、「市民のための知の公園」のような場所で、カフェや3Dプリンタルーム、レンタルキッチンからスレコディングペースまである「Oodi」は、まさに未来の図書館の姿そのものでした。
フィンランドでは「本を読む」という行為が、趣味ではなく"文化"として日常に根付いているのだと実感。
静かに過ごせる場所がちゃんと用意されていることで、暮らしの質が保たれているのかもしれません。
ヘルシンキのマーケット広場 ― 夏の「暮らし」が集まる場所
夏のヘルシンキでぜひ訪れてほしいのが、港沿いにある「マーケット広場(Kauppatori)」です。
ここは、ただの観光市場ではなく、"フィンランド人の夏の暮らし"がぎゅっと詰まった場所なんです。
屋台の活気と地元の恵み
フィンランドの夏は非常に短く、果物や野菜が採れる時期は6〜8月だけ。
特に野生のベリーはこの時期にしか市場に出回りません。
だからこそ、地元の人たちはこの"収穫の喜び"をみんなで分かち合うように買い物を楽しむのです。
そのため夏の間、マーケット広場にはたくさんの屋台が出て、地元で採れたベリー類(ブルーベリー・ビルベリー・ラズベリー・クラウドベリーなど)や、ジャガイモ・キノコ・サーモン・ハーブ・パン・ジャムなどがずらりと並びます。

地産地消とフィンランドらしさ
売られているものの多くがフィンランドの自然の中で採れたもの・作られたものです。
特に、手作りの木工品やトナカイ革の小物、リネン製品などは、北欧らしさがたっぷり!
フィンランドの職人たちは、夏になると自分たちでマーケットに出店し、直接お客さんと対話しながら販売することが多くなります。
会話を楽しみながら買い物ができるのも、夏のマーケットの醍醐味です。
「買い物」というよりも、フィンランドの文化に触れる体験そのものです。


マーケット広場だけじゃない!フィンランドの夏は"マーケット天国"
ヘルシンキのカウッパトリ(Kauppatori)はもちろん有名ですが、実はフィンランドの夏は、街のあちこちにフリーマーケット(Kirpputori / キルップトリ)が登場する季節でもあります。
広場にずらっと並ぶテントの下には、古着・本・食器・レコード・おもちゃ・家具・アクセサリーなど、まさに"宝探し"の世界!
出店者は個人の一般市民が多く、エピソード付きで商品を紹介してくれることも。
まるでその人の思い出をちょっとだけ分けてもらったような気分になれます。

まとめ:夏のフィンランドは、活発であたたかい暮らし
冬が主役と思われがちなフィンランドですが、夏こそ、その国の素顔が見える季節だと感じました。
自然と寄り添い、太陽を慈しみ、知性を大切にし、「使う」「語る」「分け合う」ことが、暮らしの中にちゃんと息づいている。
視察先でありながら、"暮らすように過ごす"が叶う場所、フィンランドの夏。
またいつか、あのやわらかい光の中に戻りたくなる。そんな滞在でした。