科・種・目:ツツジ科スノキ属
品種名:Vaccinium vitis-idaea
真っ赤で、ブルーベリーやカシスと同じく丸い果実をつけます。ポリフェノールの一種、レスベラトロールが豊富に含まれており、またアントシアニンも含まれています。産地はフィンランドなど北欧が有名なほか、カナダや日本でも自生しています。
ブルーベリーとは、ツツジ科スノキ属に分類される北米原産の低木性果樹です。果実がきれいなブルー色をしていることから「ブルーベリー」という名がつけられました。20世紀生まれの果実で日本では1970年代に栽培が盛んになり、日本中で広く知られるようになりました。成熟した果実は濃い青紫色をしており、「アントシアニン色素」と呼ばれる水溶性の色素が含まれています。アントシアニン色素は目によいといわれているため、健康を気遣う方から注目を集めている果実です。
アントシアニンは、ブルーベリーを含む果実や野菜に含まれる天然色素です。アントシアニンはギリシャ語のanthos(アントス)=「花」とcyanos(シアノス)=「青」に由来し、花の青色成分という言葉が語源といわれています。
アントシアニンの種類は500種類以上あるといわれており、特にブルーベリーやビルベリーはアントシアニンの種類と量が多いことが特徴的です。
ブルーベリーの歴史のはじまりは1620年。
ヨーロッパ大陸からアメリカに移住してきた人々が、ネイティブアメリカンの人々から分けてもらったブルーベリーの乾燥果実やシロップを食べたのがその始まりとされています。
野生種のブルーベリーは、ネイティブアメリカンの食生活には欠かせない果実で、古くからビタミン類の摂取源として生や乾燥ブルーベリーを食べていました。移住民は分けてもらった野生種のブルーベリーのおかげで、冬の厳しい寒さと飢えから生き延びることができ、アメリカではブルーベリーは「命の恩人」と呼ばれています。
こうしてブルーベリーは食用の果実として広まり、ブルーベリーの品種改良が進みました。
ブルーベリー発祥の地と呼ばれるのが、アメリカのニュージャージー州のハモントン。アメリカ合衆国大統領が1984年にその地で演説し、記念碑も残っています。日本では1950年代からブルーベリーの栽培が開始され、2000年代の健康ブームとともに、サプリメントや健康食材として有名になりました。
形 | きれいな球形 |
大きさ | 小粒 |
色 | 濃い青紫色 |
味 | 果肉が柔らかく、酸味が強いのが特徴 |
使用用途 | 生で食べるほか、サプリメントなどの健康食品素材 |
特徴 | 健康成分アントシアニンが豊富で、一般栽培種の約5倍含まれ、果皮だけではなく果肉までアントシアニンが含まれる。 |
形 | きれいな球形 |
大きさ | ブルーベリーの中でも最も小粒 |
色 | 青色~青紫色 |
味 | 果肉が柔らかく、甘酸っぱい味が特徴 |
使用用途 | 生で食べるほか、冷凍果実やジャムやペーストなどの加工食品も多い |
特徴 | 2年に1度収穫するのが最大の特徴で、特にカナダ東部から、アメリカ北東部の特定の地域でのみ自生する。 アントシアニンの種類が豊富で21種類のアントシアニンを含むことが特徴。アントシアニンの量も多く、一般栽培種ブルーベリーの約2倍ほど含まれる |
形 | 球形から楕円形 |
大きさ | ブルーベリーの中でも大きく、大きい品種などでは500円玉ほどの大きさ |
色 | 青色の果実が多く、ラビットアイの中には赤色の品種もある |
味 | 甘みが強いのが特徴で、果肉に歯ごたえのある品種もあります |
使用用途 | 生で食べるほか、ジャムやスムージーなどに |
特徴 | 甘みと酸味のバランスが良いほか、食物繊維がたくさん含まれているのが特徴です。アントシアニンは果皮のみに含まれる |
「種」
ぎっしりと種がつまっている。
「果肉」
皮だけ青紫色で歯ごたえしっかり。
「果皮」
濃い青紫色。
「果実」
5mm~1.7mmまで、大きさは様々。
「種」
ぎっしりとつまった種にもオレイン酸、リノール酸など栄養がたっぷり。
「果肉」
果実の中まで青紫色で瑞々しく柔らかい。
「果皮」
一日中太陽が沈まない環境にあることで屈強な果皮になる。
「果実」
6mm~8mmと一般栽培種よりも小さいものが多い。
ブルーベリーの栄養はすごい!
ポリフェノール成分が豊富で、特に青紫色の天然色素アントシアニンが豊富です。
アントシアニンは抗酸化力が高く、ビタミンCの約5倍の抗酸化力があるといわれています。ブルーベリーの果実は抗酸化力に優れており、アメリカ産果実および野菜43種類の中で、ブルーベリーが最も抗酸化力に優れていました。もう一つの特徴は食物繊維で、食物繊維が豊富なことで有名なバナナやキウイフルーツよりも優れています。
ブルーベリーをはじめ植物は太陽の紫外線から果実を守るため、青紫色の天然色素アントシアニンを蓄えます。ビルベリーが育つ北欧では、夏に一日中太陽が沈まない白夜を迎えます。白夜の季節、紫外線を多く浴びることで、ビルベリーは果皮だけではなく、果実の中までアントシアニンを蓄えて、青紫色に染まります。
科・種・目:ツツジ科スノキ属
品種名:Vaccinium vitis-idaea
真っ赤で、ブルーベリーやカシスと同じく丸い果実をつけます。ポリフェノールの一種、レスベラトロールが豊富に含まれており、またアントシアニンも含まれています。産地はフィンランドなど北欧が有名なほか、カナダや日本でも自生しています。
科・種・目:ユキノシタ科スグリ属
品種名:Ribes nigrum
黒色に近い紫色で、ブルーベリーやサンタベリーと同じく丸い果実をつけます。
ブルーベリーと同様にアントシアニンが豊富に含まれており、ブルーベリーやビルベリーに含まれていない特有のアントシアニンが含まれているのが特徴です。産地はニュージーランドが有名で、ほかに北欧や日本でも育っています。
科・種・目:バラ科キイチゴ属
品種名:Rubus chamaemorus
6月頃に花を咲かせ、果実は成熟するにあたり緑がかった黄色から赤色、完熟する頃には琥珀色に色づきます。
クラウドベリーにはビタミンCが豊富に含まれており、また種子にはビタミンEの含有力も多く含まれています。食物繊維やポリフェノール、エラジタンニンが豊富に含まれており、美肌によい果実です。
ブルーベリーはアントシアニンなどポリフェノールが豊富に含まれており、また食物繊維が豊富です。皮ごと食べられるのが最大の魅力で、果実を生で食べるほか、ドライフルーツなどで食べることもあります。またビルベリーの果実はアントシアニンが豊富なことから、生で食べるほか、サプリメントの原料として広く知られています。
ブルーベリーの葉にはキナ酸、クロロゲン酸、プロアントシアニジンなどのポリフェノール成分が豊富に含まれています。日本でも機能性の研究がすすんでいます。またビルベリーの葉には、カテキンやプロアントシアニジンのほかアルブチンなど美容に優れた成分が豊富で、ハーブティーとして親しまれる以外にも、化粧品の原料としても利用されています。
概要
ブルーベリーに含まれる青紫色の天然色素アントシアニンは普段は青紫色ですが、酸性度(酸性やアルカリ性などの酸性の度合い)によって色が変わる特徴をもっています。みなさんはアジサイの花の色が濃い青紫色や赤みがかった紫色など、場所によって色に違いがあるのはご存じですか。これもアントシアニンの特徴によるもので土の酸性度によってアジサイの花に含まれるアントシアニンの色が変わるため、アジサイには様々な花の色があるのです。
アントシアニンの色が変わることを確かめられる、簡単な実験をしてみましょう。
実験手順