ビルベリーの故郷 ビルベリーの故郷である「北欧」について実際に現地に行ってみてきた様子をお伝えします。

ビルベリーの故郷「北欧」

ビルベリーの故郷「北欧」ってどんなところ?

北欧とはスカンジナビア諸国(デンマーク、ノルウェー、スウェーデン)にフィンランドとアイスランドを加えた5ヵ国のことを指します。中でもフィンランド、スウェーデン、ノルウェーの北欧3ヵ国とロシアを含む北緯66度33分以北の北極圏エリアをラップランド地方と呼びます。実際に訪れてみると、森や湖といった大自然が視界いっぱいに広がり、ビルベリーはその豊かな森の中に自生していました。
フィンランドは日本から飛行機で約10時間。イギリスやフランスなどヨーロッパの他の地域までは12時間ほどかかることもあり、「日本に最も近いヨーロッパ」と言われています。日本との時差は-7時間あり、日本が午前7時を迎えるとフィンランドでは同日の0時を迎えます。
また、フィンランドは「森と湖の国」と呼ばれ,国土の68%が森林、10%が湖沼という、森と湖の広がる本当に素敵な国です。

北欧フィンランドを知ろう

フィンランドの首都ヘルシンキで開かれる市場は「ヘルシンキの台所」といわれています。新鮮な季節の野菜や果物、魚介類を販売する露店が立ち並び、多くの人で賑わっていました。夏には、旬のブルーベリーやラズベリーなどの様々なベリー類が売られ、必要な分だけ買い求める量り売りがフィンランド流。

また、フィンランドは「サウナ」発祥の地で、「サウナ」という言葉も実はフィンランド語です。
自分たちで薪を割ってサウナに入ることは日本ではあまり経験できません。フィンランドには国民の3人に1人の割合で自宅にサウナを保有しているとされ、サウナが家族だんらんの場となっています。

北欧スタイル

北欧では生活に自然をとり入れているのが魅力です。建築物や家具、雑貨にいたるまで自然をモチーフとしたデザインで心まで温かくなります。また、冬でも明るい生活が送れるようにとポップなカラーが用いられていることが多いです。
かわいいデザインの雑貨は地域の方に限らず、たくさん買い求めてしまうほど♪
ヘルシンキにはデザイン地区というフィンランドデザインの発信地があり、フィンランドのデザイナーがつくったオリジナル作品やショップに出会うことができます。

ラップランド地方の料理は、「ラップランド料理」と呼ばれ、トナカイの肉を使うのが最大の特徴!
トナカイやヘラジカ肉は、ベリーソースとの相性が良く、ベリーの甘味と酸味が肉の臭みを消してくれます。ここでしか食べられない伝統料理をいただきました。

北欧の四季とビルベリー

北欧の春

春は、冬と比べてとても短く、日照時間が伸びて春の訪れを感じる3月もまだ雪が残っており、寒い日が続きます。4~5月も肌寒さを感じるほどで、ジャケットなど冬の服装が必要な日もあります。しかし、5月にはさまざまな植物が一気に成長し、森は野生の草花でいっぱいになります。

ビルベリーの春

春を待ちわびていたビルベリーは雪が解けるとようやく地上に顔を出します。そして、春をまちわびていたかのように小さなピンク色のかわいい花を一斉に咲かせます。

北欧の夏

6月になると気温もどんどん上昇し、夏らしさを感じる季節となってきます。特に6月下旬が夏本番。夏の間は、太陽が沈まない「白夜」(びゃくや)という現象が起こり、夜中でも昼間と勘違いしてしまうほど明るいです。

ビルベリーの夏

太陽の沈まない夏には、「白夜」のおかげでビルベリーは一日中太陽の光を目一杯浴びることができます。
この太陽の光を浴び続けることによって、ビルベリーは果実の中に青紫色の天然色素である「アントシアニン」をたっぷりと蓄えていきます。

北欧の秋

8月に夏の暑さのピークを迎える日本とは裏腹に、フィンランドは8月半ばから日が短くなり、秋の気配が感じられるようになります。9~10月にかけては各地でruska(ルスカ)と呼ばれる美しい紅葉シーズンを迎えます。

ビルベリーの秋

紅葉と比例するようにビルベリーの葉や森の草木が鮮やかに彩づき始め、長く厳しい冬へと季節が移り変わります。
ビルベリーの葉は真っ赤に紅葉します。

北欧の冬

冬は11月~5月までと長く、昼間でさえ太陽は地平線上の低い位置までしか昇りません。特に12~3月までは氷点下30度以下になることもあり、寒さが厳しい5月頃まで雪が溶けないこともあります。また、北極圏内では約1ヵ月間太陽の昇らない「極夜」(きょくや)という現象が起こります。

ビルベリーの冬

冬のラップランド地方の氷点下30度以下の長く厳しい寒さの中をビルベリーは降り積もった雪の中でじっと春がくるのを今か今かと待っています。

大自然と収穫

大自然がつくるカーテン

北欧では冬になるとオーロラを見ることができます。オーロラは上空およそ100㎞~400㎞に発生し、その神秘的な光は地球が創り上げる光のカーテンのようです。
フィンランドでは、オーロラは「キツネ火」と信じられています。フィンランド語でオーロラのことRevontulet(レヴォントゥリ)と言い、直訳すると「きつねの火」になります。オーロラは虹のように7色だと思う方が多いかもしれませんが、実際に人が肉眼で確認できる基本的な色は赤、緑、ピンクの3色です。この色は、発生する高さとそこに存在する原子や分子の違いを反映して、見える色が異なっているのです。

不思議な現象!夜の来ない季節

北極や南極に近い場所では、夏になると一日中昼間のような太陽の沈まない時期があります。このような現象のことを「白夜」(びゃくや)と言い、とても不思議な現象です。太陽が完全に沈まないので、真夜中になっても真っ暗になることがありません。実際に現地では昼間のように明るく、本当に不思議な感覚になります!
北半球では北欧諸国、グリーンランド、ロシア北部、カナダ北部、アメリカ合衆国アラスカ州、など。南半球では南極大陸の大部分で見ることができます。白夜の間は、深夜でも街を散策する人がいるなど、一つの楽しみでもあるようです。

ビルベリーが収穫し放題!?

野生種であるビルベリーは北欧の森に入ってもすぐに見つけることができません。しかし、しゃがんで葉と同じ目線で探してみると…あたり一面にビルベリーが生い茂っているのがわかります。フィンランドでは誰もが森や湖を楽しむ権利があるため、ルールを守って、自由に野生のビルベリーを摘んでも良いとされているそうです。そのため、人々は夏になると「ベリーピッカー」という摘み取り専用道具を持ってビルベリーを摘みに森へ出かけます。ビルベリーは、栄養たっぷりの「幸せの果実」として生活の中に深く根付き、人々の生活に欠かすことのできない存在です。

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