ブルーベリーが目に良いと言われ始めたのは第二次世界大戦中の出来事がきっかけです。
あるイギリス空軍のパイロットはブルーベリージャムが大好物で、毎日パンにブルーベリージャムをたっぷりとつけて食べていました。そのパイロットが夜間飛行の最中に「薄明かりの中でもはっきりと周りの景色が見えた」という発言がきっかけとなり、イタリアやフランスで研究が行われるようになりました。
日本にブルーベリーが渡ってきたのはその第二次世界大戦後の1951年ですが、人々によく知られるようになったのは1980年代後半になってからなのです。
ブルーベリーは命の恩人!?
ブルーベリーの歴史のはじまりは1620年。ヨーロッパ大陸からアメリカに移住してきた人々が、ネイティブアメリカンの人々から分けてもらったブルーベリーの乾燥果実やシロップを食べたのがその始まりとされています。野生種のブルーベリーは、ネイティブアメリカンの食生活には欠かせない果実で、古くからビタミン類の摂取源として生や乾燥ブルーベリーを食べていました。移住民は分けてもらった野生種のブルーベリーのおかげで、冬の厳しい寒さと飢えから生き延びることができ、アメリカではブルーベリーは「命の恩人」と呼ばれています。
かつてアメリカの人々に「命の恩人」と呼ばれていた想いは現代にも引き継がれ、アメリカのお母さんたちが赤ちゃんにA、B、Cを教える時にはAはアメリカのA、BはブルーベリーのBと教えるほどです。今でもアメリカではブルーベリーは身近な存在なのです。
1980年代後半に人々に知られるようになると日本でもブルーベリーの栽培が本格的に始まるようになりました。
そしてそのころにブルーベリーは健康に良くて、より自然に近い安全な食べ物として日本人からも好まれるようになっていきました。
ブルーベリーは病気や害虫に強いため、農薬を使わずとも栽培ができ、ビタミンや食物繊維といった人間に必要な成分がたっぷりと含まれています。
また、皮ごと食べることができるのでゴミを出すことなく手軽に食べることができます。
その栄養価の高さの特徴は、食物繊維◎。そのためビルベリーの育つ北欧では整腸作用があることで広く知られているのです。
また、必須アミノ酸も豊富で、さらに目に良いとされている青紫色の天然色素「アントシアニン」がとても多く含まれているのです。
健康に良いとされている成分「アントシアニン」ですが、なんと髪を染めるための染料や布の染色にも使用されています。アントシアニンはブルーベリー以外にもブドウ、黒豆、アジサイ、ツバキなど様々な植物に含まれているため、同じ「アントシアニン」という名称でもそれぞれ違う色を出すことができます。また、「アントシアニン」は健康に良いとされていることや植物性ということで髪にも嬉しいことがあるのです。
アントシアニンが含まれた髪染めを使用することで髪への負担も少なくなり、頭皮のトラブルも防いでくれます。
甘いブルーベリーや酸っぱいブルーベリーなどブルーベリーの中にも色々な味があります。皆さんはそんなブルーベリーを美味しく食べる方法をご存じでしょうか?
まずはブルーベリーを1粒ずつ食べてみましょう。次にブルーベリーを2~3粒まとめて食べてみてください。どちらの方が美味しく感じましたか?
数粒をまとめて食べることで、育った環境や木によって甘かったり酸っぱかったりと味の変わるブルーベリーが程よい甘酸っぱさになることから、美味しい食べ方といわれています。ブルーベリージャムやタルトなど、調理されたものも美味しいですが、ぜひ生のブルーベリーも美味しく召し上がってみてくださいね。
また、ブルーベリーは冷凍保存をしても風味があまり落ちることがないのが特徴です。これはペクチン質が多く含まれているからといわれています。冷凍は家庭用の冷凍庫でも十分冷凍することができるので密封できる袋に入れて保存し、使うときにはゆっくりと解凍すれば生果と同じように料理に使用することができます。