3月の管理方法

寒さが日増しにゆるんでくる3月。花芽および葉芽は、温度条件が整えばいつでも発芽、開花できる状態になっています。3月上旬になると、花芽は急激に大きくなり、3月中旬ごろには、新根が伸長します。

主な作業
鉢植えの場合、新規に植えつける春植え、苗木を自家増殖させる挿し木繁殖、また品種を更新する接ぎ木の時期を迎えます。
肥料
3月は、肥料を与えるタイミング(春肥)です。4月から5月上~中旬までの果実の急激な成長、および新梢伸長に必要な成分を満たすために行います。
鉢植えは、マグアンプK、尿素入りIB化成などの緩効性肥料を施用します。施用量は樹齢にもよりますが、1鉢に5~10g施用します。水やりによって徐々に溶け出て、効果は4~6週間続きます。
庭植えは、8-8-8(N-P-K。Nは窒素、Pはリン、Kはカリウム。Nは必ずアンモニア態窒素であること)の普通化成肥料を、樹冠下に輪状・放射状に(株元から30㎝以上離して)散布し、土(あるいはマルチング※)と軽く攪拌(かくはん)します。
※土の乾燥を抑えたり、雑草を生えにくくしたり、地温を調節するために地表を覆うこと
水やり
鉢植え、および庭植えともに、土の表面の乾き具合に注意して、たっぷりの水を与えます。
除草
生えている雑草は、根から掘り起こして抜き取ります。
鉢替え
毎年、一回り(号)大きい容器に植え替える作業を鉢替えと言います。根を鉢から取り出し、丸まっている根をよくほぐし、新しい用土に植えつける作業を行います。

3月、花芽はさらに膨らみ、花房が割れてきます。

※生育状況、管理方法は関東南部、関西の平野部を基準にしています。
(生育はブルーベリーのタイプ、品種、地域、気候によって異なります)

◆出典:玉田孝人・福田俊 共著『育てて楽しむブルーベリー12か月』,創森社