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京都の伝統・祇園祭 京都の伝統・祇園祭

鉾建て・山建て(ほこたて・やまたて)

鉾はどのように建てられるか

祇園祭では普段では見ることができない山鉾の数々を目にすることができますが、どのように建てられているのかも気になるところです。特に鉾は大きく、また屋根や車輪もあり建てられるまでには様々な工程があります。

今回は、長刀鉾の鉾建てに密着いたしました。
まず「縄がらみ」で土台をしっかりと組み立て、鉾頭が頂点にある真木(しんぎ)を取り付けます。その後、屋根を組み、車輪を取り付け、最後に絢爛豪華な懸装品(けんそうひん)が飾られます。

四条通での鉾建ての様子(長刀鉾)
四条通での鉾建ての様子(長刀鉾)

釘を使わない組み立て「縄がらみ」

巨大な鉾の組み立てには、釘を使わず木と縄だけで形をつくっていきます。これを「縄がらみ」といい、古くから伝わる祇園祭ならではの技法です。
縄がらみは、どの部分を固定するかも細かく決められており、外側から内側から交互に通すなど縄をかけていく順番も複雑です。間違うことは許されないので工事現場でも緊張感が漂い、2名ないし3名1組で確認しながら、時にはずれないように縄や木を木槌でたたきながら慎重に行っています。
編まれた縄の上からさらにバネのように絡めながら横方向に編むことで、ほどけないように固く結ばれ、衝撃を吸収するクッションのような作用をする工夫になっています。

釘を使わない組み立て「縄がらみ」
釘を使わない組み立て「縄がらみ」
巡行時の衝撃と歪みを吸収する役目があります
巡行時の衝撃と歪みを吸収する役目があります

鉾建てで最も盛り上がる真木の立ち上げ

鉾の中心をつらぬき、長さが20メートル前後ある真木は、そのままでは取り付けられないので、一旦鉾を横に倒して取り付けられます。
横に倒すために、地中に差し込まれ固定された杭と回転軸になる丸太、そして鉾の3つを縄で固く結び、水で濡らして滑りを良くします。太めの縄で引っ張りゆっくりと横に倒すと、数10人で長い真木が運ばれ鉾に差し込まれます。
真木の差し込まれた反対側の先には、それぞれの鉾にとってのシンボルである鉾頭が取り付けられます。長刀鉾では厳重にとりつけられた鉾頭の鞘袋がとりはずされて、キラリと銀色に光り輝く長刀があらわになり歓声が沸きます。
その後再びロープを引っ張り、見る見るうちに真木が立ち上がって、わずか5分ほどで真上を向きます。長刀が天を指したとき、鉾建てにおいて一番の歓声があがります。

縄で引っ張られ横に倒される鉾
縄で引っ張られ横に倒される鉾
20メートル前後もある真木
20メートル前後もある真木

車輪の取り付けもダイナミック

鉾を支え、巡行のために欠かせない車輪の重量は、なんと1個につき約1トン。長刀鉾であれば人が乗っていないときの重さが約7トンといわれているので、4つの車輪だけで半分以上占めていることになります。
車輪の取り付けはテコの原理を用い、20人近い大人数で鉾を持ち上げてはめていきます。車輪は町会所の奥から1個ずつ転がしてきますが、近くには見物客もいるため4~5人体制で慎重に運びます。

車輪の直径は大人の身長と同じくらいの大きさ
車輪の直径は大人の身長と同じくらいの大きさ

わずかな期間で建てられる鉾

車輪まで取り付けられると、残るは懸装品の飾りつけで鉾建ては無事完了となりますが、これだけの工事をわずか2~3日ほどで終えられます。実際に目にしてみると、建てられる方々の仕事の正確さと早さに驚くことは間違いありません。歩道から誰でも見学ができますので、ぜひご覧ください。

保存会に保管されている懸装品が次々飾られます
保存会に保管されている懸装品が次々飾られます

鉾建て・山建ての見学の目安

日時 場所
山鉾町によって異なる 各山鉾町

例年以下のような日程で鉾建てが行われています。

【長刀鉾建ての場合】
日付 時間 内容
7月10日 (午前) 木の運び出し、組み木
(午後) 縄がらみ
7月11日 (午前) 縄がらみ
(午後) 真木立ち上げ、屋根の設置
7月12日 (午前) 車輪の取り付け、飾りつけ
稚児舞披露マップ

※長刀鉾以外の山鉾の位置については、山鉾マップでご確認ください

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