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  • ブルーベリーの管理方法 季節に応じたブルーベリーの管理方法をご紹介します。

    月ごとの育て方出典:玉田孝人・福田俊 共著『育てて楽しむブルーベリー12か月』,創森社

    • 1月
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    • 9月
    • 10月
    • 11月
    • 12月

    1月の管理方法

    一年のうちで最も気温が低く、降水量が少ない時期です。この時期のブルーベリーは休眠中。
    この時期の休眠は、主として芽の中の生理的な要因によって制御される自発的休眠です。

    水やり
    枝上に葉がついていなくても、根も枝も芽も、生きています。
    土の乾き過ぎは根を枯らします。鉢植えは、戸外で日当たりの良い場所に置きますから、冬場でも乾きます。表面が乾いてきたら、鉢の底から流れ出るほどにたっぷりと水を与えます。
    庭植えは、土の表面が乾いたら、十分量、水を与えます。
    除草
    生えている雑草は、根から掘り起こして抜き取ります。

    1月、花芽および葉芽は寒さにじっと耐えています。

    2月の管理方法

    1月に引き続き気温は低く、空気は乾燥しています。
    2月の低温は、1月と同様に花芽および葉芽の自発休眠が覚醒するために必要です。とくに、低温要求量が多いノーザンハイブッシュでは、2月前半までの低温が重要です。

    剪定方法
    おいしい果実を安定して実らせるために、枝を切除して樹形を整える剪定が必要です。2月中旬~3月上旬が冬季剪定の適期です。
    <剪定する枝>
    1. 障害枝(病気や害虫の被害枝、枯れ枝)
    2. 弱々しい枝(細くて5cmくらいの枝)、下垂枝(地面につくように垂れ下がっている枝)、逆行枝および交差枝(樹冠内部で混み合っている枝)などがあります。
    剪定の種類
    剪定には、その枝が伸長している元(基部、または分岐部)から切除する間引き剪定、枝の途中で切断する切り返し剪定の2つがあります。また、実施時期から、冬季剪定夏季剪定に分けられます。
    水やり
    鉢植え、および庭植えともに、土の表面の乾き具合に注意して、十分量の水を与えます。
    除草
    生えている雑草は、根から掘り起こして抜き取ります。

    2月、花芽は少し膨らみはじめます。厳寒期でも花芽は生育しています。

    3月の管理方法

    寒さが日増しにゆるんでくる3月。花芽および葉芽は、温度条件が整えばいつでも発芽、開花できる状態になっています。3月上旬になると、花芽は急激に大きくなり、3月中旬ごろには、新根が伸長します。

    主な作業
    鉢植えの場合、新規に植えつける春植え、苗木を自家増殖させる挿し木繁殖、また品種を更新する接ぎ木の時期を迎えます。
    肥料
    3月は、肥料を与えるタイミング(春肥)です。4月から5月上~中旬までの果実の急激な成長、および新梢伸長に必要な成分を満たすために行います。
    鉢植えは、マグアンプK、尿素入りIB化成などの緩効性肥料を施用します。施用量は樹齢にもよりますが、1鉢に5~10g施用します。水やりによって徐々に溶け出て、効果は4~6週間続きます。
    庭植えは、8-8-8(N-P-K。Nは窒素、Pはリン、Kはカリウム。Nは必ずアンモニア態窒素であること)の普通化成肥料を、樹冠下に輪状・放射状に(株元から30㎝以上離して)散布し、土(あるいはマルチング※)と軽く攪拌(かくはん)します。
    ※土の乾燥を抑えたり、雑草を生えにくくしたり、地温を調節するために地表を覆うこと
    水やり
    鉢植え、および庭植えともに、土の表面の乾き具合に注意して、たっぷりの水を与えます。
    除草
    生えている雑草は、根から掘り起こして抜き取ります。
    鉢替え
    毎年、一回り(号)大きい容器に植え替える作業を鉢替えと言います。根を鉢から取り出し、丸まっている根をよくほぐし、新しい用土に植えつける作業を行います。

    3月、花芽はさらに膨らみ、花房が割れてきます。

    4月の管理方法

    気温が急激に上昇する4月。ブルーベリー樹は休眠期から成長期へと移行の時期。
    花芽は開花し、葉芽は花芽より遅れて発芽し、地温の上昇に合わせて、根の活動も活発になります。
    また、3月下旬から4月上旬にかけて挿し木(休眠枝挿し)を行います。

    水やり
    4月は比較的降水量が多いですが、細根が伸びて吸水活動を始めているので、土が乾燥したら水やりを行います。鉢植えの場合、水の量は鉢全体の容量の20%を目安にします。庭植えの場合、成長期間(4~10月)中における水の量の目安は、幼木(植えつけ後1~2年)は、1樹に1日1~2L、若木(植えつけ後3~5年)は、1樹に1日3~5L、成木(植えつけ後6~7年以上で樹高が2m、樹冠幅が2m以上の大形の樹)は、1樹に1日6~10L。水やりの間隔は、長くても5日に1回は与えるようにしましょう。
    除草
    気温の上昇とともに雑草が増えてきます。雑草の根は、ブルーベリーの根より伸長力、養水分吸収力が強く、ブルーベリー樹の生長を妨げるため、雑草は若いうちに摘み取りましょう。
    病害虫の防除
    4~10月までのブルーベリー樹の成長期間中、芽、枝、葉、花、果実、根とあらゆる器官が、病気や害虫の被害を受けます。しかしブルーベリー樹は他の種類の果樹と比べると、その被害が少ないのが特徴。害がみられたり、寄生している害虫などは、被害にあった枝や葉ごと取り除きます。

    4月、小花が次々と開花して満開を迎えます。

    その他のポイント

    『受粉しやすい環境に整える』

    ブルーベリーは他家受粉によって結実率が高まり、果実が大きくなって成熟期が早まります。鉢植えの場合は、開花期間中、強い風が当たらない、日当たりの良いところに移して並べておきます。

    5月の管理方法

    4月に開花していた花は5月までに、開花→受粉→受精→結実→幼果(果実の成熟する前段階のもの)、という過程を経て少しずつ幼果が大きくなっていきます。一方、新梢伸長はさらに盛んになり、5月下旬には長いもので15~20㎝くらいになります。根の活動も盛んになるので、水やりおよび施肥管理が重要です。

    水やり
    鉢植えの場合、鉢の容量の20%を目安に水をやります。庭植えでは1日に、幼木では1~2L、若木では3~5L、成木では6~10Lを目安に定期的に水をやります。
    肥料
    鉢植えの場合、マグアンプK、あるいはIB化成などの緩効性肥料を、3月の場合と同量、鉢土の表面に置きます。庭植えの場合、5月上~中旬に追肥(夏肥)をします。果実の肥大を促進し、新梢上に花芽の着生を良くするためです。肥料の種類および量は春肥と同じように、8-8-8の普通化成肥料を樹齢に応じて施します。
    除草
    週に1~2度は、ブルーベリー樹の生育の姿を観察し、水やり、除草、病害虫防除を心掛けてください。生えている雑草は、若いうちに抜き取りましょう。

    5月、開花、結実から1か月が経ち、果実が大きくなっていきます。

    6月の管理方法

    梅雨の季節(北海道は除く)を迎える6月は、雨の日や曇天の日が多く、湿度が高いため、土壌水分が多くなります。この時季はブルーベリーの栽培に適した気候ではありませんが、品種選定と収穫方法でカバーしましょう。

    <生育の状態>
    ブルーベリーは受粉後、およそ2~3ヶ月間、3つの段階を経て成熟します。成長周期第1期は果実が肥大する時期(5月中旬ころまで)、第2期は種子(胚と胚乳)の発育が旺盛となり、果肉の肥大が緩慢な時期(5月中旬ころから着色しはじめの2週間前くらいまで)。第3期は個々の細胞の成長が急激に肥大し、着色して成熟するまでの時期となります。この過程はすべての品種に共通していますが、第2期の長さで成熟期の早晩が決まります。
    収穫
    生食が最もおいしいブルーベリーは、果皮全体が青色(ブルー)に着色してから4~7日経ったもので、軸の付け根部分まで着色しています。したがって、収穫は4~7日間隔で行いましょう。間隔が短いと、未熟な果実を収穫することになるので注意が必要です。
    水やり
    6月は雨天および曇天の日が続きますが、雨の当たらない場所での鉢植えの場合は毎日水を与えましょう。
    肥料
    鉢植えの場合、マグアンプK、またはIB化成の固形肥料を置きます。
    除草
    芽を出してきた雑草は、若いうちに抜き取ります。

    6月、早生種~中生種が成熟していきます。

    7月の管理方法

    梅雨が明けると、気温が上昇して降水量は少なくなり、日照時間が増加します。4月から伸びている春枝(一次伸長枝)は、6月下旬から7月上旬ごろに伸長が停止。この種類の枝は、一般的に緑枝挿しに利用できます。

    収穫
    気温が高くならない午前中に収穫し、収穫後は品質の劣化を抑えるため、できるだけ早く低温状況下に置きます(0~2℃の低温が最も適しています)。保存は、蒸れないよう通気性のある容器に入れ、上だけラップをかけ、冷蔵庫に入れましょう。
    1樹の全収量は、タイプおよび品種によって大きく異なりますが、鉢植えのノーザンハイブッシュでは、3年生樹で30~80g、4年生樹で100~200g、5年生樹で200~700g、6年生樹からそれ以降では700g~1kgくらいが標準です。庭植えの場合は、鉢植えの3倍から5倍の収穫量です。
    水やり
    梅雨明け以降は晴天が続きます。鉢植えの場合、乾燥しやすいため、朝夕の2回、水をやります。庭植えでは、間隔が5日以上空かないよう、十分量、水やりをして土の乾燥を防ぎます。水やりの回数が増えると、鉢内の用土の養分も不足しがちになるので肥料分を補給します。
    肥料
    ハイブッシュの早生種では収穫を終え、中生種と晩生種では、まだ収穫期間中です。また、ラビットアイでは、果実の肥大時期です。果実の肥大、成熟に消費された樹体内の貯蔵養分を増加させ、また、翌年の新梢伸長を良好にするために肥料(追肥)を施します。肥料の種類や量は、樹齢に合わせます。鉢植えでは、緩効性の固形肥料を置きます。
    除草
    生えている雑草は、若いうちに抜き取ります。
    病害虫の防除
    被害部(枝、葉、果実など)を見つけたら、部分ごとに除去して捕殺します。

    7月、ハイブッシュの中生種、晩生種が成熟期を迎えます。

    8月の管理方法

    日照が強くなって高温多湿になり、土壌の乾燥が進む8月。1日の最低気温が高く、真夏日あるいは熱帯夜が続くのもこの月です。8月はラビットアイの成熟期で、収穫期はおよそ1か月間続きます。

    収穫
    ラビットアイの多くの品種が収穫最盛期を迎えます。ラビットアイの果実は、ハイブッシュと比べて果皮および果肉が硬く、日持ち性がありますが、気温の高さにより品質の劣化が早く進みます。気温が高くならない朝のうちに収穫し、収穫後はすぐに冷蔵すると、日持ちします。
    肥料
    8月中旬~下旬に肥料(礼肥)を施します。これは7月の追肥と同様に、樹体内に貯蔵養分を増加させて、翌年の新梢伸長や開花、結実を良くするためのものです。鉢植えでは緩効性の固形肥料を置きます。
    水やり
    鉢植え、および庭植えともに、水やりの間隔が長くならないよう、また、水の量が不足しないよう注意して水を与えます。
    除草
    生えている雑草は、若いうちに抜き取ります。
    病害虫の防除
    被害部(枝、葉、果実など)を見つけたら、部分ごとに除去して捕殺します。

    8月、多くのラビットアイが成熟し、収穫最盛期が続きます。

    9月の管理方法

    9月の気温は月の前半と後半で大きく違います。前半は夏の影響が残って暑い日がありますが、後半には気温はしだいに低くなり、秋らしくなってきます。また、9月は強風害や多雨をもたらす台風シーズンでもあります。

    水やり
    9月は降水量が多いですが、降水日は定期的ではありません。雨が当たらない鉢植えの場合には、毎日水を与えます。庭植えでは土の表面が乾いていたら、十分量の水を与えましょう。
    除草
    収穫後、管理は手抜きされがちです。9月の雨と気温は、雑草種子の発芽を促進しますので、生えている雑草は、根っこごと抜き取ります。
    病害虫の防除
    除草の場合と同様、収穫後は樹の管理が不十分になりがちです。被害部(枝、葉、果実など)を見つけたら、部分ごとに除去して捕殺しましょう。
    強風対策
    9月は台風の季節です。暴風雨により、樹が根こそぎ掘り起こされたり、地上部が主軸枝もろとも折れたりする深刻な被害もあります。
    鉢植えでは、丈夫なパイプ(市販のもの)を支柱にして枝を結束しておきます。庭植えの場合、周囲に数種の高い樹木や塀があると、それらが防風の役目をします。

    9月、収穫後も主に水やりや除草を続けて行います。

    その他のポイント

    『台風の対策』

    台風は大量の降水をもたらすため、粘質で通水性が良くない土では、
    滞水が問題になります。降った雨が土の表面や植え穴部分に溜まるため、酸素不足から根が障害を起こし、ひどい場合には枯れてしまいます。基本的な滞水対策としては、植えつけ以前に土壌を軟らかくし、通水を良くする土壌改良を行っておきます。

    10月の管理方法

    10月の気温は、9月と同様に月の前半と後半とで大きく違います。この時期、ハイブッシュでは紅葉が始まります。また、翌年に開花、結実する花芽はかなり大きくなります。

    水やり
    10月は比較的降水量が多いですが、水やりが必要です。 庭植えの場合、土の表面が乾いていたら、十分量、水やりをします。
    除草
    生えている雑草は、根っこごと抜き取ります。
    病害虫の防除
    寄生部および、枝や葉などに被害部を見つけたら、被害部ごと除去して捕殺します。

    10月、ハイブッシュは紅葉シーズンに入ります。

    その他のポイント

    『有機物マルチ』

    ブルーベリーの根は浅く、土壌の乾燥および地温の変化が大きい所に分布しています。そこで根の活動を促進させるために、10月から落葉までの間に、土壌の表面を木材チップなどで覆う「有機物マルチ」を行います。有機物マルチには、土壌水分の蒸発を抑えたり、地温を調節したり、雑草の伸長を抑えるなどの利点があります。

    11月の管理方法

    気温の低下を受け、樹の生育は抑制されます。一般に、11月から翌年3月までの5か月間を、休眠期といいます。11月半ばになると、ノーザンハイブッシュの品種は、ほとんどが落葉します。

    有機物マルチ
    庭植えの場合、根の健全な生育を促進するために土壌の乾燥を防ぎ、雑草が生えるのを防ぐため、「有機物マルチ」を施します。マルチの材質にはバークやチップなどの分解が遅く、肥料分が少ないものが適しています。マルチは、株元から半径50~70cmくらいの所に、約15cm程度の厚さで覆うのが一般的です。
    水やり
    根の吸水活動は停滞状態にありますが、土の乾燥は根の枯死につながります。鉢植えでも、庭植えでも、土の表面が乾いていたら、十分量、水やりをします。
    冬を迎える準備
    積雪の多い地域では、鉢植えの場合、春まで雪のかからない場所に移します。庭植えでは、雪による枝折れを防ぐため、支柱を立て、株全体を丸めて"冬がこい"をします。
    除草
    芽を出している雑草は、マルチをかき分け、根っこごと抜き取ります。
    病害虫の防除
    寄生部および、枝や葉などに被害部を見つけたら、被害部ごと除去して捕殺します。

    11月、紅葉の最盛期です。色合いは、光や温度で微妙に異なります。

    12月の管理方法

    冬の寒さも本格的になり、枝上の花芽や葉芽は休眠期に入り、低温が厳しくなる時期に向かって耐寒性をだんだん強めます。葉芽と花芽が健全に成長し、正常に開花するには12月~2月にかけて一定時間、低温に遭遇する必要があります。

    水やり
    鉢植え、庭植えとも、土の表面が乾いていたら、十分量、水をやります。
    除草
    芽を出している雑草は、マルチをかき分け、根っこごと抜き取ります。
    病害虫の防除
    寄生部および、枝や葉などに被害部を見つけたら、被害部ごと除去して捕殺します。

    12月、多くの品種は休眠期に入り、落葉します。

    その他のポイント

    『耐寒性によるタイプ決め』

    各品種の耐寒性の強弱によって、地域ごとに栽培できるブルーベリーのタイプが異なります。

    ・冬期の低温が-20℃にも達する…ノーザンハイブッシュ

    ・冬期の低温が-10℃にならない…ノーザン、サザンハイブッシュおよびラビットアイ

    ・九州南部や沖縄県…サザンハイブッシュ

    ※冬期気温別の栽培可能タイプの目安です。

    また、ブルーベリーの健全な成長には12~2月にかけて低温(1~7.2℃の温度)に遭遇する必要があります。
    これを低温要求量といい、品種によって次のような低温時間が必要とされています。

    【品種】ノーザンハイブッシュ 【低温要求量】600~1200時間/【品種】サザンハイブッシュ 【低温要求量】200~400時間/【品種】ラビットアイ 【低温要求量】400~600時間

    ※生育状況、管理方法は関東南部、関西の平野部を基準にしています。
    (生育はブルーベリーのタイプ、品種、地域、気候によって異なります)

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